数あるウェブサイトの中から「内田修ジャズコレクション」をご覧いただき、誠にありがとうございます。

 愛知県の中央部に位置する岡崎市は、徳川家康公が誕生し、後の江戸幕府の礎を築いた「三河武士」発祥の地として知られる城下町です。悠久の歴史と伝統を持ち合わせつつ、今日では西三河地域の行政の中心として、また教育・文化・産業などのバランスがとれた都市として、2003年4月には中核市に移行し、ますます発展を続けています。

 その岡崎に生まれた「ドクター・ジャズ」こと内田修氏は、長年市内で外科病院を開業するかたわら、戦後間もない1950年代初頭より、当時日本では滅多に手にすることのできなかった海外の10インチLP盤やモダンジャズ期のオリジナルレコードの収集を始められました。

 内田氏は、レコード収集を続けながら、ジャズクラブ「ナゴヤホットクラブ」をはじめ、世界でも例のない33年間150回以上の長期にわたり行われた「ナゴヤ・ヤマハジャズクラブ」を主宰されるなど、日本ジャズ界の発展に多大な情熱を傾けられました。また、才能があってもなかなか日の目を見ない若手ジャズメンたちを応援し、ときには岡崎の病院で長期にわたる滞在をこころよく引き受けることもありました。「ドクターズ・スタジオ」と呼ばれた病院内のスタジオで、練習やリハーサルに汗を流した若き日の日本のトッププレーヤーたちも多いと聞いています。

 このように内田氏は、ジャズ発展の協力者として、またあるときは医師としての立場で、日本のトップミュージシャンたちや世界の著名なジャズメンたちと長年にわたって心あたたまる交流を続けてきました。日本の若手ミュージシャンたちを多数発掘し、育て、家族のように支えてきた数々のエピソードは、数え出したらきりがありません。私はそれらのエピソードをお聞きし、深い感銘を受けるとともに、内田氏の「真に人を育む姿勢」に心から敬意を表したいと思います。

 1993年(平成5年)に内田氏が病院を閉鎖するにあたり、レコード12,308枚をはじめ、「ドクターズ・スタジオ」で録音された貴重なオリジナルテープなどを岡崎市に寄贈いただきました。岡崎市では、その後、膨大なレコードのデータベース化やオリジナルテープのデジタル化などの保存整備事業やレコードコンサートなどを行い、また本コレクションを発展活用するため、2002年(平成14年)に全国的にもめずらしいジャズが試聴できる資料室を、岡崎市シビックセンター内に開設し、貴重な音源試聴とともに、ジャズコンサートや講座をはじめとするさまざまな活用事業を展開してまいりました。

 そして2008年11月1日、岡崎の中心市街地康生地区に開館した生涯学習複合施設「岡崎市図書館交流プラザ(愛称:Libraりぶら)」内に資料室を移転し、「内田修ジャズコレクション展示室」としてリニューアルオープンいたしました。内田氏の足跡とジャズ界への功績を紹介する展示コーナー、貴重なレコードやテープの音源試聴コーナー、ジャズミュージシャンからのメッセージ視聴コーナー、伝説のドクターズ・スタジオの再現など、より広いスペースで、ジャズ愛好者のかたはもちろん、多くの市民の皆様に楽しんでいただける充実した展示内容となっています。

 さらに2012年1月14日、岡崎市固有の文化資産である「内田修ジャズコレクション」を活用した施策に対する市民の関心を高め、その活用や整備・保存への助言をいただくと共に「ジャズの街岡崎」を全国的にアピールするため、岡崎市は内田修氏を「ジャズの街岡崎名誉顧問」として委嘱いたしました。今後、内田氏より貴重な助言をいただきながら、「ジャズの街岡崎」を推進してまいります。そんな岡崎市、そして「内田修ジャズコレクション展示室」への皆様のご来館を、心からお待ちしております。

岡崎市長 柴田紘一

趣旨内田修紹介HOME.