先生とトコちゃんの会話 先生はよくアルフィーに来てくださっていたんですけど、トコちゃん(故日野元彦)が先生と話してると「僕の店がね」ってトコちゃんよく言うんですよ。「あれ?トコちゃんの店だっけ?」とか先生に言われて「ん?容子の店……」って言っていました。このやり取りが印象的ですごく思い出に残っています。
みんな大喜び!
先生は今よりももっと頻繁に東京に来ていましたよ。だいたい2、3日はいて、「今日は二軒、明日は三軒」とかいって、ライブハウスのはしごをしていましたね。それと先生が来ると、まずミュージシャンが本当に喜びますね。先生が来ただけで安心するって言うか、いろんなこと先生に聞いたり相談したりして……。
私は主人が亡くなってから先生とよく話をするようになったんですけどね。
ジャズは共通の楽しみ
きっと先生がいちばん楽しいのは、私はあんまり行ったことがないんですけど、主人はよく行っていた先生のスタジオでミュージシャンと一緒に朝まで飲んで、音楽聞いて、語り合ってるときなんだと思います。主人も音楽の話をしているときがいちばん楽しかったんだと思います。私も音楽があるから主人が亡くなっても、今生きてられるって言うか…。
私と日野元彦との出会い
「こんなところにジャズクラブがあるんだ!」って、トコちゃんがアルフィーに遊びに来たんです。そしたら、トコちゃんがライブが終わったミュージシャンにお説教していたのを私が見つけたんです。そこで私がトコちゃんに言った言葉は、「私はすごくジャズに詳しくてこの店やり始めた訳じゃないし、日野元彦ってすごい人かもしれないけど、うちのミュージシャンにお説教するのはやめてください」。そしたらトコちゃん、私の顔見て、一瞬びっくりした顔をしました。でも次の日から毎日来るようになったんです (笑顔)。
私に怒られてからは、トコちゃんは言葉に気をつけるようになって。ほら、言葉って使い方によっては暴力よりもきついし、言い方って本当に注意しないといけないと思う。でもトコちゃんは、いつも本音でしゃべっていたので、ジャンルの違う人ともみんな友達になっちゃうんですよ。それは先生もよくご存知ですけどね。
だから、お葬式のときもジャズじゃない人たちもいっぱい来たと思うんです。トコちゃんのこと嫌いだって言う人ほとんどいないと思いますよ。
内田先生へ
先生はほんとうにジャズ好きでここまでやってきて、みんなと違った生き方をしてきて、世の中にいろんな事を残してくれてうれしいです。ジャズって他の音楽にないやすらぎがあって、いつ聴いてもいいと思う。音楽って正直なものじゃないですか。だから正直に生きていきたいし、正直に伝わってほしい。だから先生が正直にいろんな事言ってくれれば、みんなわかると思うんです。先生がみんなの橋渡しだものね。
先生、元気でいつまでも私たちのことを見守って、トコちゃんの分も長生きして、みんなに愛を与えてください。
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日野容子(ひのようこ)
東京六本木のジャズハウス“アルフィー”のオーナー。アットホームな雰囲気でお客を和ませてくれるママ容子さんは、ジャズドラマーの故日野元彦(トコちゃん)の奥様でもある。
JAZZ HOUSE ALFIE
東京都港区六本木6-2-35
ハマ六本木ビル5F
TEL 03-3479-2037
http://homepage1.nifty.com/live/alfie/


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