「楽しんでおいで」
その頃、今の日本のジャズを肌で感じたくて、自分のモチベーションを保ちたくて、ジャズインラブリーやスターアイズの来名ミュージシャンライブに頻繁に足を運んでいました。聴きに行くとすごく高い確率で先生にお会いしたものです。演奏中に手招きされて行ってみると「これ食べなさい」と先生のお皿から取って食べさせていただいたり、飲み物をごちそうになったりすることがありました。先生ありがとうございました。
それから、更にありがたいことに「楽器ある?吹く?」とリーダーに誘っていただく機会が度々あり、その度に「二度と誘われないかもしれないかもしれないのに今日吹かないでどうする?!」と自分に言い聞かせては、極度の緊張で過呼吸症になりながら吹かせていただきました。
ある時、ラブリーの峰厚介さんのライブで楽器を持って地に足がつかずソワソワしている私に向かって、やはり聴きにいらしていた内田先生がいつもの定席で手招きをされました。行ってみると「いいとこ見せようとしちゃだめだよ。楽しんでおいで」と。それを聞いて「そうか、こんなスゴイ音の中に混ぜてもらえるんだから楽しまなきゃもったいない」と肩からすっと力が抜けたのを覚えています。
今いる場所
数年前に師匠の土岐英史さんに出会って力を認めてもらったのがきっかけで、今に至るように思います。でも問題はこの先です。音楽を通してどんな風に人と関わっていくのか、自分はこれから何がしたいのか、何ができるのか。演奏後に「サックスを吹きたくなりました!」「アルトの良さを見直しました!」「すごく元気をもらいました!」とお客さんに言われた時はとっても嬉しかったです。
今までもしてきたつもりですが、目に見えないものを音で表現したり、自家発電機・発信機でいられたらいいなと思います。戦争や悲しい事件ばかりの今のご時世、垣根を越えて人と人を繋げるようなことも出来たらいいですね。音楽自体、すでにそういうものであるとは思いますが。音楽に関わらず、ひとりひとりの小さな発信が世の中を少しでもよく出来ると信じていたいです。とは言っても、質のいい演奏を出来るようになるためにまずは日ごろの積み重ねです。
出会い
毎日を真剣に生きている人達に出会って、いいエネルギーをいただくことがあります。とてもハッピーな瞬間です。仕事を通じて、心に響く言葉に出合えたこと、こんなステキな大人がいるんだと身近で思えたことは、この道に進んで良かったと思うことです。死にもの狂いで頑張って真剣に生きてきた人達だからこそ演奏も人の心に届くのだと思います。ミュージシャン同様、先生もほんとにジャズが好きだから、長年一緒になって闘ってこられたのでしょうか。いえ、やっぱり一緒に楽しんでたのかな(笑)。
ジャズコレクションPR展で
先日、岡崎のジャズコレクションPR展で演奏させていただき、演奏が終わってから内田先生に久しぶりにお会いしました。顔がほのかに赤いのでふと手元を見ると、なるほど缶ビールがありました。それを見て「昼間から大丈夫かな〜」と心配になったのですが、それも束の間、すごく嬉しくなって「いやいや、さすが内田先生!先生もミュージシャンと一緒!私も飲まなくちゃ!」と思いました(笑)。この日、「世界にも出て行きなさい。この子は名古屋の自慢の子だからね」と言っていただいて嬉しかったです。お体の様子を見つつ、これからも適度にお酒を飲んで、一緒にジャズを楽しんで下さいね!まだまだですよ〜。