|

ウィントン・ケリー『ケリー・ブルー』(前期展示)
ケリーの人気を決定づけたヒット盤。トリオとセクステット演奏をおさめたアルバムで、ケリーを含めた全員がすばらしい演奏を繰り広げている。当時ケリーはマイルス・デイビスのグループに加わったばかりだったが、実力派ピアニストとして認められる売れっ子であった。
ウィントン・ケリー(p)、ナット・アダレイ(cor)、ベニー・ゴルソン(ts)、ボビー・ジャスパー(fl)、ポール・チェンバース(b)、ジミー・コブ(ds)
1959年2月19日、3月10日、ニューヨークにて録音 |
 |
ホレス・シルバー・クインテット『シックス・ピーシズ・オブ・シルバー』(前期展示)
人気バンドであったザ・ジャズ・メッセンジャーズを脱退後、新しく結成したホレス・シルバー・クインテットによる実質的な第1作。大ヒットしたホレスのファンキー・タッチが心地よい名曲「セニョール・ブルース」を含むシルバーの名盤。
ホレス・シルバー(p)、ドナルド・バード(tp)、ハンク・モブレー(ts)、ダグ・ワトキンス(b)、ルイス・ヘイズ(ds)、ジュニア・クック(ts)、ジーン・テイラー(b)、ビル・ヘンダーソン(vo)
1956年11月10日、1958年6月15日録音
|
 |
辛島文雄『ピラニア』(前期展示)
このアルバムに含まれる辛島の作品3曲について、内田修氏はライナー・ノートで「その作曲家としての並々ならぬ才能は、彼の将来をよりスケールの大きいものにする期待を抱かせるものだ」と言っている。辛島が1970年代後半以降の日本のジャズ・ピアニストの中心的存在としての位置を確立したアルバム。
辛島文雄(p)、鈴木 勲(b)、ジミー・ホップス(ds)
1975年5月12日録音
|
 |
オスカー・ピーターソン・トリオ『プリーズ・リクエスト』(後期展示)
超人的なテクニックで弾きこなすイメージが強いピーターソンが、小さな曲を小粋にアレンジして繊細な一面をみせている。よく知られたスタンダートや当時ブームだったボサノバを小気味よくスイングさせたピーターソンのタッチが美しく響く人気アルバム。
オスカー・ピーターソン(p)、レイ・ブラウン(b)、エド・シグペン(ds)
1964年10月19・20日、ニューヨークにて録音
|
 |
山下洋輔『センチメンタル』(後期展示)
ニューヨーク・タイムスで絶賛された有名ジャズ・クラブ“スイート・ベイジル”でおこなわれたソロ・ライヴを終え、RCAスタジオで録音された過激にしてセンチメンタルなソロ・ピアノ・アルバム。山下洋輔の圧倒的なソロ・ピアノの世界が記録されている。
山下洋輔(p)
1985年8月28日、ニューヨークRCA・Aスタジオにて録音
|
 |
◆ベース BASS
アンサンブルのなかで最低音部を担当するベース。
音楽に奥行きを持たせ、リズミックな要素を演奏に加味するのが役割である。そんなベースの存在を前面に押し出したのが、チャーリー・ミンガス(1922〜1979)である。ビバップからハード・バップの時代にかけ、ゴスペルの大きな影響を受けながら黒人としての誇りを持ち、強烈な個性で自らのスタイルを確立した巨人である。
また、日本でも非常に人気が高く一音聴いただけでわかるほど個性的な音色で知られるロン・カーター(1937〜)やモダン・ジャズのオーソドックスなスタイルを生涯貫き通したポール・チェンバース(1935〜1969)なども注目すべき個性派ベーシストであろう。
国内においても数多くのベーシストが存在すが、今回紹介するのは、日本のジャズ・ベーシストを代表する稲葉国光(1934〜)、高柳昌行カルテットで大きな影響を受け国内外で活躍する井野信義(1950〜)、ミンガスを尊敬し、独特のアレンジでユニークかつ芸術的な活動を続ける金井英人(1931〜)、アートブレイキーに見出され、ニューヨークでジャズメッセンジャーズの一員としての経験もある鈴木勲(1936〜)など。
鈴木 勲トリオ/カルテット『ブロー・アップ』(前期展示)
アート・ブレイキーにも気に入られているベーシスト、鈴木勲が、親友でもある菅野邦彦とジョージ大塚と自分の音楽を熱っぽく結晶させたソウルフルなアルバム。ちなみにレコード解説で内田修氏が「鈴木の特性は、その粘っこい黒人的リズム感にあるが……これがブレーキーをうならせた」とコメントしている。
鈴木勲(b&cello)、菅野邦彦(p)、ジョージ大塚(ds)、水橋孝(b)
1973年3月29・30日録音
|
 |
ポール・チェンバース『ベース・オン・トップ』(後期展示)
1950年代のモダン・ジャズ界でもっとも多忙を極め、現代ジャズ・ベース界に大きな影響を与え続けるベーシストの名手、チェンバースの技を網羅した名盤。強力なソロ、安定感にあふれた名演奏はジャズ・ベースの手本として語り継がれている。
ポール・チェンバース(b)、ケニー・バレル(g)、ハンク・ジョーンズ(p)、アート・テイラー(ds)
1957年7月14日録音
|
 |
◆ドラム DRUMS
元々ニューオリンズでは、マーチング・バンドに大太鼓が用いられていたが、現在のドラム・セットは、そこに音程や響きの異なるいくつかの太鼓とシンバルやハイハットなどが組み合わされたもの。
ジャズの発展がビートやリズムの進化によってもたらされたとするなら、ドラムの役割は非常に重要だ。
マックス・ローチ(1924〜2007)は、バド・パウエルやマイルス・デイビスと共演しモダン・ジャズにおけるドラミングをおおいに発展させた。
また、典型的なウェスト・コースト・ジャズ奏者といえるシェリー・マン(1920〜1984)、マイルス・デイヴィスに抜擢され、その後ロックへ傾倒し、ハービー・ハンコックらと人気を博したトニー・ウィリアムス(1945〜1997)、チャーリー・パーカーやマイルス・デイヴィス、ジョン・コルトレーンらと共演し、80歳を超えた現在も活躍するロイ・ヘインズ(1925〜)など、時代の先端を先取りする個性的なドラマーは数多い。
国内のドラマーでは、ロン・カーターと共演した大隅寿男(1944〜)、1950年代に国民的人気を誇ったバンド“ビッグ・フォー”のジョージ川口(1927〜2003)、渡辺貞夫や菊池雅章らと共演した村上寛(1948〜)、山下洋輔バンドに在籍していた森山威男(1945〜)など。
松本英彦、中村八大、小野満、ジョージ川口『オリジナル・ビッグ・フォア』(前期展示)
ビッグ・フォーの中心人物であるドラマーのジョージ川口が32歳のときに吹き込んだアルバム。ジョージのドラミングに導かれるリズム・セクションのスイング感のすばらしさ、スローなバラードから超速のアップ・テンポまで一糸乱れぬリズムの呼吸は、この3人のコンビならではのもの。
松本英彦(ts)、中村八大(p)、小野満(b)、ジョージ川口(ds)
1959年12月17〜1954年4月7・9日録音
|
 |
シェリー・マン『2・3・4』(後期展示)
シェリー・マンのメロディックなドラムの魅力をデュオ、トリオ。カルテットという3つの編成で捉えたインパルスの名盤。マンはこのアルバムでエディ・コスタやコールマン・ホーキンスを相手に繊細な演奏を披露している。
シェリー・マン(ds)、コールマン・ホーキンス(ts)、エディ・コスタ(p,vib)、ハンク・ジョーンズ(p)、ジョージ・デュヴィヴィエ(b)
1962年2月5・8日録音
|
 |

関連資料
◆雑誌
内田修筆 辛島文雄 『ピラニア』ライナー・ノート
スイング・ジャーナル 1958年10月号 表紙:ジョージ川口 スイング・ジャーナル 1977年10月号 表紙:トニー・ウィリアムス スイング・ジャーナル 1966年1月号 表紙:オスカー・ピーターソン
スイング・ジャーナル 1975年2月号 表紙:オスカー・ピーターソン
スイング・ジャーナル 1961年11月号 表紙:チャーリー・ミンガス
スイング・ジャーナル 1976年7月号 表紙:チャーリー・ミンガス
スイング・ジャーナル 1997年6月号 表紙:ロン・カーター

ジャケット展示に関係するCDを揃えました。→詳しくはCLICK
|