日野皓正氏の弟であり “日本のアートブレーキー モダンジャズをリードした名ドラマー”とうたわれた故“日野元彦氏”がドクターズ・スタジオで使用していたドラムを資料室で展示しています。



UCHIDA OSAMU JAZZ COLLECTION
内田 修ジャズコレクション 13
女性ヴォーカル特集1 ─ジャズヴォーカルの女王たち─
ビリー・ホリディ、エラ・フィッツジェラルド、サラ・ボーン、カーメン・マックレー

BILLIE HOLIDAY, ELLA FITZGERALD, SARAH VAUGHAN, CARMEN McRAE

期間:2006年4月11日(火)〜8月6日(日)
前期:2006年4月11日(火)〜6月3日(土)ビリー・ホリディ、エラ・フィッツジェラルド
後期:2006年6月6日(火)〜8月6日(日)サラ・ボーン、カーメン・マックレー

ジャズコレクションを紹介する資料室では、2003年11月末のリニューアルより渡辺貞夫氏の未発表曲を聴いたり、ミュージシャンからのメッセージビデオを観ることができるようになりました。




火曜日〜土曜日
 9:00〜21:00
日曜日・祝 日
 9:00〜17:00

に、鑑賞できます。いつでも来てください!!BUT!残念ながら休室日があります。


毎週月曜日、祝日の翌日、年末年始12月29日〜1月3日は、ご覧できません。
試聴コーナー

ビリー・ホリディ(1915〜1959)BILLIE HOLIDAY
1915年4月7日メリーランド州ボルティモア生まれ。本名エリノラ・フェイガン(Eleanora Fagan)。愛称“レディ・デイ(Lady Day)”。不運な少女時代を過ごすが、クラブで歌っているところをジャズ評論家のジョン・ハモンドに見出され、'33年にベニー・グッドマンの共演でデビュー。その後、テディ・ウィルソンやカウント・ベイシー楽団などで歌い、'39年の『奇妙な果実』で一躍スターの地位に躍り出る。その名声の影で、人種差別、麻薬とアルコール中毒などに苦しむが、誰にも真似ることの出来ない情感豊かな独特の歌唱法で、多数の名唱を残す。1959年7月17日、長年の麻薬とアルコール中毒が悪化しニューヨークの病院で死去。享年44歳。

エラ・フィッツジェラルド(1917〜1996)ELLA FITZGERALD
1917年4月25日バージニア州ニューポート生まれ。ホームレスとして極貧の十代を過ごすが、'34年、ニューヨーク、アポロ・シアターでのアマチュア・ソング・コンテストで見事優勝。その時ベニー・カーターに見出され、チック・ウェッブ楽団の専属歌手となる。'38年に「ア・ティスケット、ア・タスケット」のヒットで人気歌手の仲間入りを果たし、40年代後半以降、数々のヒットを飛ばし、その人気を不動のものにする。オールマイティな歌唱力の持ち主で、”ジャズ界のファースト・レディ”と尊称され、'90年代まで活躍を見せたが、'96年6月15日、カリフォルニア州ビバリーヒルズで逝去する。

サラ・ボーン(1924〜1990)SARAH VAUGHAN
1924年3月27日ニュージャージー州ニューアーク生まれ。幼い頃から教会のコーラス隊で歌いながら、ピアノとオルガンも学ぶ。'42年ハーレムのアポロ・シアターでのアマチュア・コンテストで優勝したのをきっかけに、アール・ハインツ楽団へ加わり、ヴォーカルの基礎を身につけ、'45年にソロ歌手としてデビュー。'40年代は多くのモダン・ジャズ第一人者たちと共演を重ね、'50年代にはソロ・シンガーとして不動の名声を築く。オペラ歌手並の声量と深みのある暖かい歌声で、数々の名作を世に残す。1990年4月6日、肺がんのため66歳でこの世を去る。

カーメン・マックレー(1922〜1994)CARMEN McRAE
1922年4月8日ニューヨーク生まれ。小さい頃からピアノを学び、'40年、ベニー・カーター楽団やカウント・ベイシー楽団のピアニストとしてキャリアをスタートさせた後、ヴォーカルに転向。'54年にダウンビート誌新人部門1位を獲得し、脚光をあびる。以後デッカ、キャップ、コロンビアなどのレーベルから次々と作品を発表し、また世界各地のジャズフェスティバルにも参加、晩年まで活躍を続けた。歌詞を重視した歌唱に温かい人柄が出ていて、特にバラードでは評価が高く、ジャズファンの間では絶大な人気と評価を得ていた。1994年11月10日カリフォルニア州の自宅で死去。


ビリー・ホリディ『奇妙な果実』
タイトル曲は、リンチに遭った黒人が木からぶらさがっている光景を歌った、社会的にも衝撃的な名曲。人種差別の現実に目を向け、真正面から抗議した史上初めて歌で、大きな反響を呼んだ。抑制された中にも、心の奥底まで揺さぶるかのような表現力の深さが味わえる、ビリー絶頂期の傑作。
ビリー・ホリディ(ボーカル)、フランク・ニュートン(トランペット)、シド・カトレット(ドラムス)、エディ・ヘイウッド(ピアノ)、ソニー・ホワイト(ピアノ)他
1939年4月20日、1944年3月25日、4月1日 ニューヨークで録音
ビリー・ホリディ『レディー・イン・サテン』
死の1年前に録音された、ビリー最晩年の名作。晩年の彼女は、奔放な生活がたたって声も十分に出なくなるが、それでもこのアルバムから聴こえてくる彼女の歌声は、人の耳を惹きつけずにはいられない魅力を持つ。説得力溢れる彼女ならではの歌声が聴ける。
ビリー・ホリディ(ヴォーカル)、ビリー・バターフィールド(トランペット)、J.J.ジョンソン(トロンボーン)、ハンク・ジョーンズ(ピアノ)、バリー・ガルブレイス(ギター)他
1958年2月18〜20日 ニューヨークで録音
エラ・フィッツジェラルド『エラ・ソングス・イン・ア・メロウ・ムード』
エラはスキャットも華麗だが、バラードも彼女にしかできない深い味わいがある。このアルバムでは、エリス・ラーキンスのピアノ伴奏を相手にバラードをしみじみと歌い上げている。声といい、表現力といい、彼女がもっとも充実していたデッカ時代の傑作。
エラ・フィッツジェラルド(ヴォーカル)、エリス・ラーキンス(ピアノ)
1954年3月29、30日録音
エラ・フィッツジェラルド『マック・ザ・ナイフ――エラ・イン・ベルリン』
エラが円熟期を迎えた'56年から'60年までのヴァーヴ時代は、優れたライブアルバムをいくつか出した。本作はその一つで、'60年にベルリン最大のホールで1万2千人の大観衆を前に行われたリサイタルの模様を録音したもの。バラードもスウィンギーなナンバーも楽しめ、エラの声の調子も上々、その上録音も良い作品。
エラ・フィッツジェラルド(ヴォーカル)、ポール・スミス(ピアノ)、ジム・ホール(ギター)、ウイルフレッド・ミドルブルックス(ベース)、ガス・ジョンソン(ドラムス)
1960年2月13日 ベルリンにてライブ録音
サラ・ボーン『ノー・カウント・サラ』
カウント・ベイシー抜きのカウント・ベイシー・オーケストラとサラが共演していることからタイトルがつけられたアルバム。迫力のあるダイナミックな伴奏をバックに、サラが実にのびのびと歌っている。スウィンギーで豪快なサウンドが楽しめる作品。
サラ・ボーン(ヴォーカル)、カウント・ベイシー・オーケストラ
1958年1月5日、12月23日録音
サラ・ボーン『枯葉』
タイトル曲の『枯葉』は、前代未聞の全編スキャットで通し、周囲を驚かせた。他にも、バラードにスウィンギーなナンバーに、サラの円熟の境地を表した名曲ばかりで、セルフ・プロデュースによって、ジャズのヴォーカリストとしての彼女の実力を示した名盤となっている。
サラ・ボーン(ヴォーカル)、ローランド・ハナ(ピアノ)、ジョー・パス(ギター)、アンディー・シンプキンス(ベース)、ハロルド・ジョーンズ(ドラムス)
1982年5月1、2日 ハリウッドで録音
カーメン・マックレー『アフター・グロウ(ステージもすんで)』
リラックスした雰囲気で、情感豊かな歌手に成長したカーメンの歌声を聴くことができるアルバム。バラードのうまさは比類がない。作品中4曲は得意のピアノを披露している。
カーメン・マックレー(ヴォーカル)、レイ・ブラウン(ピアノ)、アイク・アイザックス(ベース)、スペックス・ライト(ドラムス)
1957年3月6日 ニューヨークで録音
カーメン・マックレー『ブック・オブ・バラード』
'58年秋にマックレーはキャップへ移籍する。キャップ時代は彼女の頂点を築く時代といっても過言ではない。このアルバムは、ストリングスをバックにして、彼女の情感に富んだ深い味わいが楽しめる。マックレーによるバラード集の決定盤。
カーメン・マックレー(ヴォーカル)、フランク・ハンター・オーケストラ
1958年12月1、2日 録音




関連資料
◎前期展示 2006年4月11日(火)〜6月3日(土)


書籍
『雑誌 スイング・ジャーナル』
1959年9月号
【ビリー・ホリディの死を悼む】
1959年7月17日に亡くなったビリー・ホリディの死を悼む、ジャズ評論家野口久光による記事。「ジャズ史上最大の歌手を失ったのである」と述べられている。

1979年8月号
【新説ビリー・ホリデイ物語】
“レディ・デイ”ことビリー・ホリディの没後20年追悼企画。新たに発見された資料をもとに、ビリーの44年にわたる人生を辿った。

1996年9月号
【追悼 エラ・フィッツジェラルド】
1996年6月15日に79年の生涯を閉じたエラ・フィッツジェラルドの偉大な足跡を振り返った追悼特集。

レコード
『エラ・フィッツジェラルド ELLA FITZGERALD SINGS THE GEORGE AND IRA GERSHWIN
ジョージ(作曲)とアイラ(作詞)のガーシュインコンビを取り上げた、5枚組という大作。ジャケットはベルナール・ビュッフェが手掛けた豪華版。
【演奏者】エラ・フィッツジェラルド)、ネルソン・リドル・オーケストラ
1959年 ニューヨークで録音


◎後期展示 2006年6月6日(火)〜8月6日(日)
レコード

サラ・ボーン『PRELUDE TO A KISS』 
【収録曲】THEY CAN’T TAKE THAT AWAY FROM ME, PRELUDE TO A KISS, YOU HIT THE SPOT, IF I KNEW THEN

サラ・ボーン『PERDIDO/FOOL'S PARADISE』 
【収録曲】THEY CAN’T TAKE THAT AWAY FROM ME, PRELUDE TO A KISS, YOU HIT THE SPOT, IF I KNEW THEN

サラ・ボーン『AIN'T MISBEHAVIN'(浮気はしない)/GOODNIGHT MY LOVE(おやすみなさい)』 
【演奏者】サラ・ボーン、ジョージ・トリードウェル

カーメン・マックレー『BOY MEETS GIRL』 
【収録曲】HAPPY TO MAKE YOUR AQUAINT ANCE, TEA FOR TWO, THEY DIDN'T BELIEVE ME, YOU'RE THE TOP
【演奏者】カーメン・マックレー、サミー・デイヴィスJr.

レコード カーメン・マックレー『CARMEN McRAE PART2』
【収録曲】I CAN'T GET STARTED, YARDBIRD SUITE, JUST ONE OF THOSE THINGS, THIS WILL MAKE YOU LAUGH

書籍
『雑誌 スイング・ジャーナル』
1971年7月号
表紙 カーメン・マックレー】
「ジャズ・ボーカル・ベスト・コレクション:1」と題した、エラ・フィッツジェラルド、サラ・ボーン、アニタ・オデイの3名の作品解説も掲載。

1971年8月号
【ジャズ・ヴォーカル・ベスト・コレクション:2 カーメン・クリス・ニーナ】
カーメン・マックレー、クリス・コナー、ニーナ・シモンの3名の女性歌手を取り上げ、それぞれの代表作を解説。カーメンは「目下円熟の頂にあって好調」と紹介されている。



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