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レース界もジャズ界も出会いの積み重ね
いやあ、たまたまいい出会いがあって、それが積み重なってきただけだと思います。僕のエネルギーの源は、ライブハウス行くことなんです。昨日もお店の人から電話があって「今日、こういう女性歌手が出て、とってもいいですからぜひ来てください」って。せっかくだから聴きに行くと、新人で名前は売れていないんだけど、とってもいいんですよ。お客さんが少なかったから、いちばん前の席で聴いたら、やっぱりいいんですよ。それと、スタイルも…。これは冗談ですけど。こんな感じの出会いに恵まれたというだけです。
僕もそうでしたけど、18、19才の時に碧南に田中さんっていう人がいて、すごくお世話になりました。ずいぶん借金させてもらったし。「ある時払いの催促なしでいいぞ」って。それを言ってもらわなかったら今の僕はないと思うんです。ジャズの世界も大変だと思うんですが、レースの世界も大変。だってサーキットにいくと減るものばかりでしょ。タイヤは減るし、ガソリンも減る、エンジンも。だから鈴鹿に行っても、午前中だけで練習をやめちゃうんです。本当は午後も練習したいんだけどお金がないから。それで午後は食事をして見ているだけという状態が続きましたね
僕は耐久レースを得意にしていたから、家の車庫にタイヤがいっぱい積んであった。だってレースだと滑ると危ないから、早め早めにタイヤ交換をするんですね。「短いレースなら充分安全ですから」と若いドライバーが喜んで使ってくれましたよ。
今の若い子たちを見ていてかわいそうなのは、ジャズの世界でも共通点があるかも知れませんが、いいところまでは自分の力でやってこなくちゃしょうがない。というか、人に見てもらえるまでになるのが、大変なんですよね。そこに行き着くまでに資金が足らなくなってしまうというか。「あ、この子いけそうだ」と思っても、人目につくまでに倒れちゃうことがよくあるんです。とくに最近は低年齢化していて、カートでも小学生くらいからはじめる子も多いんですが、景気があまりよくないから、肝心な時に資金が底をついちゃう場合がある。
先生みたいに若い可能性を見つけて応援することが本当に重要ですね。日本人ってそういう人が少ないんですよ。それで今、自分が同じような立場になって若い連中を応援する立場になって。やっぱりそういう順番がきたんだなって思っています。その時代時代に協力者がいないと若い人材が育たないんだと思います。
高木虎之助君もあなたが育てたんでしょ
今、アメリカの※「CART」や※「IRL」などで活躍しています。彼も本当に実力はあるんだけど、F1のほうは最近厳しいというか。我々の時代は30台くらい走っていましたから。今は20台ちょっと。だから実力のあるドライバーでも本当に大変。だからアメリカに行ったりするんです。F1の世界は本当に限られてしまいましたね。
※ 「CART」=アメリカ独自のフォーミュラ・レースの頂点に位置するチャンプカー・シリーズを主催・運営する団体。
※ 「IRL」=アメリカのフォーミュラ・レースの別組織。代表的なレースに「インディアナポリス500」などのレースがある。
F1ドライバーって聞くだけで本当に尊敬しますよ。僕はほんの少ししかレースの経験がない。だからジャズミュージシャンのことも悪くは言えない。まあ、ジャズミュージシャンは命をかけて演奏はしないから。そんなことを言うと必ず文句を言われちゃうけど…。。
先生、じつは僕のいちばん嫌いな言葉は、「命がけ」なんです(笑)。レーシングドライバーが「命がけ」をやっちゃうと本当に命がかかって、まわりの人を悲しませるし、迷惑もかけますから。ピッチャーが命がけで投げても命はかからないでしょう。
そりゃそうですねえ。失礼しました(笑)。
ところで2004年は、どんな計画があるんですか?
今年はフォーミュラ・ニッポンのチャンピオンシップをねらいますよ。
先生のご計画はいかがですか?
僕は自分の元気の源であるライブハウスのクルージングを引き続きやりますよ。だいたい週に3〜4日、そして一晩に2〜3軒というペースで・・・
今年も応援していますから頑張ってくださいね。
先生こそお元気で! またレースの話をしましょう。それと今日は飲めなかったけど、今度は是非一緒に飲みましょう。
もちろんですとも。その時を楽しみにしていますよ!
…
END
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